国語の塾講師・家庭教師をしていて、生徒さんの記述力がぐんぐん上がってきてると感じるときが、すごくうれしい。構文を重視したノートを作ってもらい、記述問題に自信をもって立ち向かえるようにしています。
わが子にも、記述力アップのためのノートを作っていました。「テストの心得」って仰々しいタイトルをつけていますが...
(なんかね黄色っていいですよね金運だけではなく勉強運アップする気がする)
中身はなんてことない国語の記述の構文などをまとめたもの。 合不合の国語の偏差値は67~72でした。最低で67。漢字で1問2問間違うか、記述ですこし減点されるくらい。パーフェクトに限りなく近い出来でした。とにかく国語が強かった。週テストは国語100点が何度かありました。100点って自信になりますよね。
ノートから2つ 構文パターンをご紹介しましょう
2つご紹介しましょう。組分けや週テストによく出る構文。
1◆理由説明の構文
2◆対比の構文
わが子に読めればよかったので殴り書きで汚いですねぇ… 参考になるかなぁ…
(いろいろな、って使うなと、とつぜんでかでかと書いてあるの何?w ちょっとそこは構文とは関係ないのでおいといてください。どんな主語をどんな述語したからどんな気持ちになった...とかね。パターンがありますよね。採点基準があるんだから。)
まず1◆理由説明の構文
誰が 何を どうしたから。
主語、目的語、述語、それから、文末が「~から」で終わっていないと点がもらえない。これ、週テストの解き直しですね。
《模範解答》ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私を呼び捨てにし怒鳴り声やげんこつを浴びせる父が、(誰が)
他人行儀な「殿」つきの手紙を(何を)
とつぜん私によこしたから。(どうしたから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「父が手紙をよこしたから。」「誰がなにをどうした。」をベースに、どんな父が?どんな手紙を?どんな風にした? という、どんな?の部分に、キーワードを入れ込んでいけば、書けちゃう。試験本番、さあ、記述だとなったら、主語、目的語、述語をバン、バン、バンと決めて、メモしてから、どんな?で肉付けしていくと、点数が取れると思います。いきなり書き始めない。文法的に構造がおかしくならないように、主語、目的語、述語と、てにをはに気をつけて、もとになる文を、ささっとメモとしてから、解答用紙へ。いきなり解答用紙の枠を埋めない。主語、目的語、述語は決めてから書く。構文がおかしいと減点されて点数になりません。
👉主語目的語述語が揃ってないと点数くれないサピックスオープン
テストの点数が よかったから うれしかった。骨組みをまず書く。苦手な算数のテストの点数が、いままでにないほどよかったから、天にものぼるほどうれしかった。と、「どんな?」という修飾部に、「キーワード(部分点になる採点基準にあるだろう要素)」を入れて肉付けしていく。長くなる文章も、主語、目的語、述語などの骨組みをしっかり決めたあと書くなら怖くない。スムーズ。
あと、よく出るのは、「このときの心情を答えなさい」という問題。男子だとAZB、女子だとOinかな。
◆理由説明の構文+心情
「誰が、何を、どうしたから、
(私は) 〇〇(心情語)だった。」
この構文で書けば点数もらえる問題もすごく多いです。
ねこがタヒんだから悲しかった、 に、 どんな?で肉付けして、
10年かわいがってきたねこが突然タヒんだから、悲しみに暮れる気持ち。
どんなねこが?どんなふうに?を、キーワードで足す。感情を表す言葉もちょっと知っておかないとね。いきどおる気持ち、いぶかしむ気持ち、など。
『国語の記述が苦手だー』っていうお子さんに、どんどん構文を示してあげて、ノートを作っていくと、あれよあれよと、記述が上達していきます。特に、算数男子で、国語と偏差値が20違う、国語だけなんとかなれば、というお子さん。構文のパターンを多く示してあげたら、『こういう公式にあてはめてうまく答える系は大得意でした!』と言わんばかりに、めきめき国語の偏差値あがっていきました。書き方ってあるんですよね。なんか響きがいいかっこいいうまいこと書きたくて、構文ぐちゃぐちゃなうえに、難しい言葉を使いたがる…あたまでっかちな記述が、どんどんシンプルになり、正しい構文になり、記述で点数が取れるようになりました。彼に足りなかったのは構文。どこかで教えてもらうべきだったんですよね。
塾に行っていても構文を習っていないのでは?という子に出会います。構文をしっかり教えていきます、って断言してくれる塾講、なにげに少ないような?日々のカリキュラム、テキストの問題をこなすだけだったりするような?なんとなくで教えてる?
2お次は◆対比の構文をご紹介しましょう。
「AはBなのに、CはDだから、こう思った。」
これも、A、B、C、Dを、バンバンバンバンと決めて、余白にメモしてから、記述のお弁当箱に書き始めると、うまくいくやつです。A、B、C、Dが入っていたら少なくとも部分点。週テスト、昨年受験されていた方や、もし問題使いまわしでどこかで目にしていた人なら、あーこの問題あったねーと思うかもしれません。
《模範解答》ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
てっきり息子は 男の友達と おにぎりを 食べていると思ったのに、
思いがけず女の子に おにぎりのお礼を 言われたので、母はとまどったから。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
男の友達↔女の子 主語にあたる
おにぎりを↔おにぎりのお礼を 目的語にあたる
食べている↔言われた 述語にあたる
これ、きれいに、誰に(誰と)、何を、どうした、という、主語、目的語、述語の3つを対比してぶつけている構文になっているんですよね。何と何を、対比して書いたらいいのか、問題用紙の余白に↔メモをしてから、書き始めるとうまくいきます。
《模範解答》ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
望遠鏡で見ればどんな遠くの星でも大きく見えると思ったのに、実際は
肉眼で見るのと同じ大きさの星が見えただけだったので、不思議に思った
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
望遠鏡↔肉眼
どんな遠くの星でも大きく↔同じ大きさの星
思った↔実際に見えた
対比するものをはっきりとさせて書くと、点数がもらえる。
この対比をうまく抜き出せるように、答えがうかびあがって見えるようにマーキングの技術も磨いていく。
理由説明の構文であれば、法学部の子はうまく使いこなしていると思いますし、
対比・比較の構文であれば、比較実験をする理工学部の子も上手に使っている。
記述多めの進学校の国語を解いていると、大学受験・大学進学後までを見据えて、きちんとした構文で小論文を書ける子を求めているんだろうなと感じます。娘の中学のレポートも、構文を意識して書かせていますよ。(評価よいです)
構文を多く知って、慣れてくると、「この問題の出題者は、どの構文で書かせたいのかな?キーワードとしてはどれを書いていたら点数くれるのかな?」と、出題の狙いまで見えてくるようです。娘は、合不合や、週テストの記述問題になると、「この構文で書けばいただき!」と、使うべき構文が頭にはっきりうかんでくるようになった、と言っていました。これを入れれば部分点はもらえるだろう、とも。
過去問を解くときは、この学校のこの先生は、どんな構文で書かせたいのかな?と分析しながら、過去問ノートを作っていくといいと思います。模範解答、構文に着目してみてください。自己採点するときも、構文が文法的におかしくないか、見てあげてください。「過去問を指導してほしい」というお子さんを担当したときは、構文をベースに徹底的に添削します。
国語の家庭教師・個別指導で偏差値がガツンと上がるワケ
国語の家庭教師・個別指導で偏差値がガツンと上がるのは、①手元を見てもらいながらマーキング技術を磨く指導を受けられるから。②構文を徹底して叩き込むから。③構文力のあがる記述添削を繰り返すからだと思います。同じセンターの家庭教師の先生とお話をする機会がありましたが、こちらの先生も、添削のときに構文をかなり意識していらっしゃる様子。『何が足りないかのヒントは与えるけど、答えそのものは教えない』という先生は、まず、「構文」を示していらっしゃるようです。『国語は文法が大事』って言いますが、このことです。むやみやたらに量を解かせたり、読書させたりするのではなくて、構文を意識して読ませる書かせるのトレーニングです。
おうちの方も、中高で、英作文、SVC SVO SVOCに始まり、One ~ ,the other~.とか、いろいろ、決まったルールのある構文をやりませんでしたか?文法的に正しい英作文を書けるように、構文暗記したはず。中学受験の国語でも、これをやらないといけないわけです。
※2023年度の家庭教師の定員枠は埋まりました。現在お受けしておりません。